幼児の習い事にはスイミングとピアノがよかった

小学校に入るまで

 「幼児教育」を考えたとき、始めに思い浮かぶのは早期教育とか幼児教室でしょうか? 0才児から通える教室もありますね。

 でも、私のオススメは幼児教育をまず二つに分けて考えることです。

 一つ目のグループは、家でできる・家でやったほうが効率がよいことのグループです。もう一つは、家でできない・外で習った方が効率のよいことのグループです。

 何をどちらのグループに入れるかは家庭によって様々でしょう。うちの場合は最初のグループは、文化、生活習慣、単純な運動、言葉、数でした。そしてもう一つのグループに入るのは複雑な運動、計算、音楽でした。

A家でできる・家でやる方が効率がよいこと文化、生活習慣、単純な運動、言葉、数
B家でできない・外で習う方が効率のよいこと複雑な運動、計算、音楽
ザックリ二つに分けるとうちの場合はこんな感じでした。

Aグループの言葉などについて、ご興味のある方は赤ちゃんも字が読める!babies learn alphabet でどうぞ。

 ここではBグループについて詳しく書いていきたいと思います。

はじめに

 私が天果に習わせたかったことは、全身運動、計算、音楽の3領域でした。全身運動は水泳、体操、武道等を検討しました。計算はくもんかそろばんか迷いました。音楽はピアノかバイオリンか迷いました。最終的に私が選んだのは、水泳、そろばん、ピアノでした。中でも水泳とピアノは就学前に始めていたので、その二つについて書いていきます。

スイミングを始めたら良いことがたくさんあった!

 スイミングは、小さい頃から始められ、全身運動、呼吸器が丈夫になる、泳げれば小中学校の体育で困らない、将来一人でも楽しめる運動習慣になる、という利点があります。

 体操も器械を使うものもあり、人間は陸上で暮らしているのだから体操のほうがメリットは多いように思い、捨てがたい魅力がありました。ただ、将来一人でも楽しめる、という点から水泳を選びました。

 天果が生きる世界がどんなものなのか分かりませんが、一人でも楽しめれば、運動習慣につながるかもしれません。

 武道は運動としてはよいですが、「武」であり「道」なので、家庭としてあまり馴染みが無く、「なんちゃって武道」を探すのも難しいので、諦めました。

 スイミングを天果はベビースイミングから始めました。ベビーから始めると導入がスムーズで、何と言ってもシャンプーを嫌がらないのがとても助かりました。シャンプーを洗い流すときに一番効率よい方法で、頭からシャワーをジャージャー掛けてもまったく気にする様子がありませんでした。本当に平和なバスタイムでした。私自身が毎日毎日「スイミングをさせていてよかった」と満足感に浸りました。

 キッズクラスに入り親が同伴しなくなっても天果はプールが大好きでした。でも親の用事や本人の体調で安易に休ませていたので、月に1回しか行けないこともあり、ほとんど上達しませんでした。

 せっかく行っても毎回ふざけて遊んでばかりでしたが、私も天果の楽しそうな様子を見て満足してしまって、当時はあまり気にしていませんでした。

 その後紆余曲折(詳細は天果の小学生生活で書く予定)があり時間がかかりましたが、最終的には4泳法(クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バラフライ)が泳げるようになりました。

 今でもプールのあるホテルに泊まると一人でも水着をもって泳ぎに行きます。

 そんな姿を見るたび、一人でできる運動を習わせて良かった、と思っています。

ピアノの導入は手こずった

 音楽は自分で演奏できれば更に楽しみが広がるので、基本になる楽器としてバイオリンかピアノを習わせたいと考えていました。

 鈴木メソードのバイオリン教室が本命でしたが教室が遠かったので、結局、自宅から2軒隣のピアノ教室に通うことになりました。

 習い始めるよりしばらく前、4歳の頃にピアノを買って、たまに私が弾いて聴かせました。自分も弾けるようになりたい、と言い出したので、5歳の誕生日プレゼントとして、天果をピアノ教室に入れました。

 しかし問題が出てきました。教室は個人レッスンでしたが、天果はレッスン中にピアノの前にじっと座る子どもではなかったのです。

 グランドピアノの下を這ってくぐり抜け、向かいのホワイトボードにある磁石で遊んでしまったり、教えられた指遣いの通りにしないで、めちゃくちゃに弾いたりしました。

親も最初の数回だけ付き添うつもりが、毎回同席して見張る羽目になりました。

レッスンでふざける理由がわかった

 数ヶ月の観察の後、ピアノのレッスンでの天果は「できない自分」から逃避するために逃げたりふざけたりしていることが分かりました。できなくてメチャクチャ弾いてごまかす、というパターンがありました。

 ピアノを購入してから教室に入るまでの期間に、天果の弾きたい気持ちを高めようと、天果の聴きたい曲を私が弾いてやりました。それが裏目に出たのです。

 天果は習いに行けばすぐに好きな曲が弾けると思っていたのに弾けないので、それを受け入れることができずにめちゃくちゃに弾いていたようでした。4才の天果に向かって、私が弾いて見せていたことは、ただの見せびらかしになっていました。弾けるようになる過程の練習を見せるべきだったのです。

 そう思い当たった私は天果に「習いに行くのは、簡単にはできるようにならないことだから、習いに行く必要がある」「ピアノを習うということは、弾けない曲を弾けるようにすること」「できないことをできるようにするのが練習」と繰り返し伝えました。

 そして、レッスンの後で「すごく難しいのを習っているんだね」と上手く弾けなかったことを褒めました。また、「上手くいかないのを何回も挑戦して偉いよ」とできなくてもごまかさず、がんばったことをほめました。

 しばらくすると天果はピアノのレッスンではおふざけをしなくなりました。

ピアノのレッスンのおかげで勉強の基礎ができた

 壁にぶつかったときにどうするか、この問題は天果の成長に伴い、何度も遭遇しました。そして私自身が驚くほど天果は軽やかに乗り越えました。いつも人と比べず、自分の進歩に着目して楽しんで努力を続けることができるようになりました。

「できないことをできるようにするのが練習」

「覚えていないことを覚えるのが暗記」

「分からないことを分かるようにするのが勉強」

「解けない問題を解ける問題にするのが演習」

 言うは易し、行うは難し。でも、天果は「できなかったことができるようになる」ところに楽しみを見つけられるようになり、最終的には受験勉強も前向きに取り組むことができました。

「親の有言実行」を親子とも心に刻む

 ピアノは小学2年生まで続けました。ピアニストにするわけでは無いので、毎日の練習は5分から10分でした。しかし自主的に練習しないので、ある日私が「自分から練習しないならやめさせます」と宣言し、それでもできなかったので辞めさせました。

 内心もったいないような気もしましたが、「親が言うのは脅しでは無い」「言ったことを親は本当に実行する」と知らせたかったので、泣いて反省していましたが辞めさせるしかありませんでした。絶対音感はついていたので、将来他の楽器で遊ぶことが容易にできると思われ、私の期待した水準は超えていました。

 かわいそうな気もしましたが、毎日練習を促す気力が私にはなかったので仕方の無いことでした。でも、ピアノのレッスンで学んだことはその後の勉強に向かう態度の基礎となり、本当に本当に大事なことを学ぶことができました。

おわりに

 スイミングもピアノも小学校入学後も続けていたので、そちらの記事でも触れることになると思いますが、両方とも就学前から始めていてよかったと思います。

 子どもの習い事は、住んでいる地域やママ友づきあいなどにも影響を受けると思いますが、限りある時間とお金を何に投入するかは重要です。私の「習い事を選ぶ視点」が迷っている方のお役に立てるとうれしいです。

 無理なく無駄なくハッピーに子どもの才能を伸ばす「ママの魔法の杖」、どうぞ使ってださいね。

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