私が本気で天果の英語教育を始めたのは小学4年生の3学期からです。小学6年生で始めて挑戦した英検で準2級に合格、中1では2級、中2で準1級に合格しました。
効率よく学習できたと思うのでその方法については小中学生以降の別のカテゴリーで書いていきたいと思います。
就学前の天果の英語体験を前編に引き続き書いていきます。(前編は英語教育の長い助走(前編:3歳まで)でどうぞ。)
はじめに
3歳までの時点で、いったいどのくらい天果の英語力があったのかお伝えできたら良かったのですが、細かいところは良くわかりませんでした。
できるかできないか、を試すことが無かったのが一番の理由ですが、私の想像では英語力は無かったと思います、身も蓋もないですが。
理解できるものは“うっすら”とあったのでしょうが、それだけ。でも、中学2年生で英検の準1級が取れたとき、センター(現「共通テスト」の前身)の問題を解くと8割以上取れていたので、乳幼児期に急がなくても全然大丈夫、まだまだ間に合います。
4歳以降の取り組みについて書いていきます。
4歳でアメリカ人大学生のホームステイを受け入れた
「身近によその国の人が住んでいることが天果にとって当たり前になるといい」と思い、2人の大学生を半年ずつ受け入れました。
「文化の伝承は家庭の重要な機能の一つであり、伝承された文化は教養である」と考えて、天果のために日本の年中行事をまじめにやっていたので、留学生にはちょうど良かったと思います。
日本文化に興味津々の留学生を見て「日本の文化に価値がある」と天果に伝わったはずです。
留学生たちと家族が日本語と英語でコミュニケーションする様子は天果にとっては貴重な体験だったでしょう。
天果はホストファミリーの継続を希望しましたが、翌年は小学校への入学準備があるのでお断りしました。準備に何があるのか把握していませんでしたが、「抜かりなく天果を小学1年生にしよう」と意気込んでいました。
フォニックス
4歳の頃、天果は日本語のサ行の発音がよくありませんでした。言語聴覚士の先生に相談したところ、自然に直る子もいるから、小学校に上がっても直っていなければ言語療法で直しても良いし、小学校に上がる前でも良い、と言われました。
天果自身は自分のサ行が人と違うと気づいていなかったので、「言語療法で修正する」感じが、(完全に偏見ですが)後ろ向きに感じられて、何とか避けたいと思いました。
良い方法が無いかと考えて、天果が5歳になってすぐ、私は自分で天果にフォニックスを教えてサ行の構音を直すことにしました。
1回5分くらいですが、まず一つ一つのアルファベットの発音から始めました。最初は向き合ってしっかり発音を直しました。そのうちCD付きのフォニックスの本を買い、車の移動の時に掛け流して家族皆で真似しました。散歩の時も歩きながら練習してみました。
それほど苦労せず、Sの音が上手に出せるようになり、他のアルファベットの音も苦労しませんでした。Sの時だけ日本語も混ぜて教え、天果に気づかれずにサ行を修正できました。フォニックスはざっくり三分の一くらい、初歩の部分は完璧にしました。次の三分の一はかじった程度、残り三分の一は余りやらずに終わりにしました。
イギリス家族旅行
天果が5歳の夏、パパの出張に日程を合わせてイギリスに旅行しました。
パパの仕事中は天果と私の二人で行動しました。バスに乗って遊園地に行ったり、デパ地下でランチをテイクアウトして公園で食べたり。子連れはよく声を掛けてもらうので、英語を使う冒険でした。
途中で道を尋ねた方に、私が“Thank you.”とお礼を言って別れたら、天果が知らない人に教えてもらったんだから“Thank you very much.” と丁寧にお礼を言うべきだと言いました。たまたま横断歩道で一緒になったので、改めて“Thank you very much.”と言うと、天果はとても満足そうでした。
べつに “Thank you.” で良いと思いますが、お礼は何度伝えても良いし、天果の意見を採用できるときは採用することが、天果の自己肯定感を上げると思ったので言い直しました。
パパの知人のイギリス人と一緒にお茶をしながら話し、天果は日本のスナック菓子をプレゼントしました。英語とジェスチュアで意思疎通できました。
天果にとっては日本語を話す人が自分たち家族だけ、という環境はカルチャーショックだったと思います。「日本」という国を出るとこんな状況になるんだ、という当たり前のことを体験させることができました。
しちだの「さわこの一日」買ってみた
七田式プリントが良かったので、「さわこの一日」に興味を持ち、中古で購入してみました。朝食時にCDを流しましたが、天果の反応は今ひとつ。途中で「やかましいから切って」と言われる始末。何回か試しましたが、その都度撃沈して諦めました。
私自身は昔、大学の休暇を利用した語学留学中に、自分を英語漬けにしてみようと思って自室でラジオのかけ流しをしていました。かけ流しだけの効果は分かりませんが、留学中の英語の伸びは実感できたので天果の朝食中に試してみましたが、上記のような経緯で中止しました。
かけ流しについては、やる人の注意の態様によって変わると思います。世の中には注意を分散することが上手い人(あれこれ気にしながら同時進行で作業ができる人)と注意の分散が下手な人(一点集中すると他のことが見えなくなる人)がいると思うのですが、天果は後者です。
天果は、注意の分散が下手なので、自分の注意を不意にCDにもって行かれるのが、不快だったのだと思います。注意の分散が上手い人にはかけ流しは良いのかもしれません。でも、残念ながら私自身が注意の分散が下手なので、良くわからないのです。
ディズニー英語システムの教材を使った(DWE、3度目の正直)
小学校入学まで5ヶ月あまりとなった頃、引っ越しが決まり、急きょ天果は引っ越し先の近くの私立小に入学させることにしました。バタバタと受験準備をして、入学まで3ヶ月弱、というところで合格通知をいただきました。私立小では1年生から英語の授業があり、新入生は付属の幼稚園で英語を習っているのはもちろん、プラスで英会話を習っている子も多いようでした。
入学までの2ヶ月の間に私は天果に英単語を教えることにしました。
DWEのトークアロングの英単語カードを引っ張り出し、フラッシュカードのように使って教えていきました。
機械は天果が壊していたので、私の発音で代用することにしました。ネイティブの音声なんて贅沢は言っていられない状況でした。単語の意味だけで無く、フォニックスでやったスペリングと発音のつながりも含め教え込みました。
嫌にならない程度に少しずつ、繰り返しながら進めていき、最終的には300くらいは覚えました。
DWEの英単語カードは機械を使うと発音のデモンストレーションがゆっくりしか出来ませんが、私が自分で読み上げるとテンポ良く進められて、意外と使いやすかったです。
大きさもフラッシュカードくらいですし、ミッキーはじめディズニーのキャラクターが載っているので、天果はなじみが良かったと思います。
サ行のためだけにやったフォニックスでしたが、こんなところで役に立ちました。
おわりに
以上が天果の就学前の英語教育です。特に系統立てた訓練をせず、行き当たりばったりでした。
日本語教育に力を入れていて、英語については優先順位が低かったので、振り返ってやっと気づいた驚きの英語教育の量、という感じでした。
今になって思えば「英語が話せる」という目標でなくて良かったんでしょうね。就学前に「英語が話せる」ようにはなっていませんでしたが、もっと大きな幹を育てることができた気がします。
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