小中学生の保護者が「うちの子は勉強する習慣が無くて」「学習机に向かってじっと勉強していられない」と嘆く声を聞きますが、私は勉強習慣をつけるのは幼児期が一番いいと思っています。
でも幼児の「勉強習慣」って、いつから、どのようにつけたら良いのか迷いませんか?
私もいろいろ迷いました。勉強習慣をつける最初の一歩は、机を買ったところだと思っています。その他にも、何をさせるの?いつさせるの?どうやってさせるの?と分からないことだらけでした。迷いながら私が選択したものについて書いていきます。
はじめに・・・机を買った
小学生が家庭学習する場所として、リビングが人気ですね。今はLDK(リビング・ダイニング・キッチン)が一体になった間取りが多いので、親が家事をしながら子どもの学習をサポートできるため、私もリビング学習は大賛成です。
LDKの間取りだと、ダイニングテーブルがありますが、ダイニングチェアを使うとサイズが合いません。天果は”ストッケの椅子”を使っていたので、サイズは調節可能でした。
でもその椅子は天果が座ったまま、自分で一番良い位置に移動させることができないのが難点でした。
その上、幼児は勉強だけをするわけでは無いので、ダイニングテーブルを天果のワークスペースにしてしまうと、粘土などの工作もテーブルですることになり、おやつの時間に片付けることになります。それが面倒なのでおやつが済んでから粘土を開始する、となるとそれ自体が面倒になってきます。
さらに、ダイニングテーブルは私がパソコンを使ったり、アイロンを掛けたりするのに使います。そんなときは隣で水や粘土を使われたくありません。そこで私は2才の天果に机を買うことにしました。
幼児用の机と椅子は可愛いけれどインテリア優先で使い勝手が悪そうな上に、長くは使えなさそう。かといって小学生用の学習机は大きすぎる。今はわかりませんが、当時はまだ幼児に学習机を準備するための情報はとても少なくて、ネット検索しまくって最終的に天果に小学校の机みたいな学童用机と椅子をセットで、一番小さいものを買いました。適合サイズ100センチくらいだったと思います。
これが、私的には大当たりでした。とにかく丈夫でリビングにおいてもかさばらない。この机があったから天果が勉強習慣を容易に身に付けられたのだと思っています。
勉強習慣をつけるために幼児に机で何をさせたらいいか
幼児にはお勉強と遊びの区別はありません。なので最初はまったくの遊びです。粘土をしたり、お絵かきをしたり、ハサミで何かをチョキチョキ切ったり。机の隣は天果の本棚で、絵本や粘土、クレヨンや本人用の文房具を収納していました。
カルタ取りなど広いスペースが必要な遊びは床で遊ばせましたが、椅子に座ってした方がいい活動はできるだけ机に誘導しました。
机の脚の下に布マットを敷いていたので、粘土のかけらやゴミが落ちても窓から出してパタパタするだけ。作業の途中で食事のために片付ける必要もありません。
「集中して取り組む場所」をまず作り、内容が徐々に勉強になっていくのが自然です。天果の場合は早くから読み聞かせをして(詳しくは読み聞かせ育児(前編:泣きやんでゴキゲンに!)「読み聞かせ育児(後編:感情コントロールができるからゴキゲンに!)」でどうぞ。)おり、文字も教えていた(詳しくは赤ちゃんも字が読める!babies learn alphabetでどうぞ。)ため、4歳になると学習机でひとりで読書をすることができました。5歳の頃にはプリント学習をしていました。5歳で始めたプリント学習は毎日毎日小学5年の終わりまで続きました。(詳しくはでどうぞ。)
勉強習慣をつけるために幼児が勉強机に向かうのはいつがいいか
天果の場合は机を買ったのが2歳なので、2歳から勉強机に向かい始めました。「勉強」と構えることが無く、遊んでいるうちに座る習慣をつけると精神的バリアが無くて良いように思いました。
勉強机を利用できる活動をしているときはできるだけ勉強机を使わせた方が良いと思います。ただ、本人の意図に反して机に向かわせるのは危険です。ぜひ幼児期から「机に向かうのが楽しい!」と思って欲しいものです。もし机に向かうのは楽しくないと思ってしまったら、勉強習慣をつけるのはとても難しくなりそうです。
あとは、テレビや人の声がガヤガヤやかましい時間帯ではないときに机に向かわせるのがいいと思います。そもそも集中しやすい環境を作って、そこで集中できる活動をして、何かが完成したり、褒められたりする体験ができると、次にまた机に向かう意欲が出てきます。
勉強習慣をつける一番よい方法
ハサミで何かを切ったり、粘土をしているときから、勉強机で作業していることを褒めることです。「大きい子みたい」「小学生みたい」「立派ね」「かっこいいね」「一生懸命やってすごい」など、集中して遊んでいるときに少し声を掛けるようにしていました。
そして親がダイニングテーブルで読書、仕事、勉強をしているときに、「本を読んでいる」「お仕事している」「勉強している」と意図的に親の活動を知らせるようにしていました。
特に読書しているときは何か要求されても、待たせることができる場合なら「今本を読んでいて、とても面白いところだから、もう少し待って」と待たせました。実際キリの良いところまで読み進めることができましたし、「読書は面白い活動」「キリの良いところで中断すればいい」と言うことを天果に行動で示すことができました。
親が読書や勉強をしている姿を子どもにしっかり見せておくことは、子どもに「本を読むのは楽しいこと」「勉強するのは当たり前のこと」と知らせる簡単な方法だと思います。
子どもは大人の真似をしたがりますし、実際に天果が勉強しているときに「パパみたいね」と声かけすると、得意そうに、うれしそうにしていました。
おわりに
天果はその後、小学校に入学後もいわゆる「学習机」を購入せず、小学生になったときに身長120センチから180センチまで使える伸縮式の学童机に買い換えて、その後は中学入学時に天板が少し大きいテーブルに買い換えて、大学受験までリビング学習が続きました。
学習の習慣はしっかり付いて、夏休み中も、旅行中も、お正月も、何も勉強をしない日を思い出すことができません。私は「勉強しなさい」と言ったことはありませんが(注:「宿題しなさい」は言いました。)「勉強しなさい」と言う必要はまったくありませんでした。
冒頭で書いた「うちの子は勉強する習慣が無くて」「学習机に向かってじっと勉強していられない」と嘆く小中学生の保護者の方々も、本当に「習慣」になったら、ここまで子育てがラクになるとは思ってもみないことだと思います。習慣の力って、本当にすごいです。
天果の「本当に毎日勉強する」勉強習慣ですが、意外にも習慣の始まりは机を買ったことだと思います。他にも継続させるためのコツはいろいろありましたが、まずは一定の環境を作ってやることって、とても大切ですね。
無理なく無駄なくハッピーに子どもの才能を伸ばす「ママの魔法の杖」、どうぞ使ってださいね。